開業はじめてものがたり

このものがたりは、とある大学病院に勤めていた皮膚科専門医が、ふとしたことから開業を志し、周りの人に助けられつつ悪戦苦闘しながら開業するまで。そして開業してからの様子を、時には感情的に、時には客観的に分析しながら綴った開業体験記です。もともとはタスク管理や備忘録的に始めた雑記でしたが、情報過多の昨今、開業準備の過程で迷う特に女医さんの背中を押すことができればと、ものがたり化しております。乱筆乱文ではありますが、ご愛顧いただければ幸いです。

記事一覧

第4回 不動産選びの長い旅 ~私でなければならない理由~

港 ひふみ

 複数のコンサルタントから「大事なのは物件、どこで開業するか」と言われました。特に「人口増加地域」で「競合が少ないこと」が絶対条件で、駅から近い、通行量の多い通りに面している、学校が近い、公共施設が近い、スーパーが近いといった具体的な条件も教えてもらいました。中には診療圏調査と合わせて具体的な物件を紹介してくれる方もいました。

第3回 開業コンサルティング会社との付き合い方 ~診療圏調査の冷たい現実~

港 ひふみ

■診療圏調査とは
 開業を志して情報収集を始め、何人かのコンサルタントとのお付き合いが始まりました。開業に向けてはさまざまなプロセスがあり、1人で全てを取り仕切るのはとても難しいと思います。開業に向けて一緒に伴走をしてくれそうなコンサルタントを選んで、徐々に準備を進めていきました。

第2回 開業ことはじめ ~大事なのは、どこで開業するか~

港 ひふみ

■情報不足を痛感。まずは情報収集から
 開業を志したとはいえ、両親や親族に開業医がいるわけでもない普通の勤務医の私には、「開業に関する情報」が圧倒的に不足していました。何をどんな手順で進めればいいのか、見当もつきません。国家試験に合格すれば医師になれるのとは違い、開業医になるための試験や資格があるわけではありません。開業する医師、その専門、その地域など与えられた環境次第であらゆるやり方があります。

第1回 勤務医と開業医 ~子どもが教えてくれた私が提供したい医療~

港 ひふみ

■はじめに
 みなさん、はじめまして。とある地域に皮膚科を開業する、港ひふみです。国立大学医学部を卒業後、医局に所属して大学病院の皮膚科などで勤務してきました。両親や親族が開業医をしているわけでもありませんし、開業医への強い意欲を最初から持っていたわけではありません。

 いたって普通の勤務医である私が、なぜ開業を志すに至ったのか。