開業奮戦記(目黒 瞳)

「開業のきっかけは?」「開業地域や物件を選ぶポイントは?」「開業資金は?」
「患者は来てくれる?」。理想に向かって診療所開業に踏み切った医師たちが、
日々悩み、悪戦苦闘する様子をリアルにお伝えします。

※本連載は、過去(2008年1月~2009年9月)に「日経メディカル Online」内で掲載したものを、開業後10年を経た著者が一部加筆・修正、当時を思い出しながらの現在の感想を追記したものです。
一部、現在の状況と異なる点が含まれる場合もございますが、掲載当時の読み物としてご一読ください。

第39回 求む!万能スタッフ

2018/10/05 目黒 瞳
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 連載の最初の方で生姜焼き用豚肉を厚く切っていたお肉屋さんは、クリニックの場所が決まって工事が始まったら、今度はスタッフのことに興味が移ったようです。

 「近くの○×クリニックの受付さん、辞めて家でぶらぶらしているけど、どうかしら?」

 話を聞くと、どうも「辞めさせられた」スタッフで、何の資格も技術もない50歳すぎの方のようです。年齢自体が問題なのではありませんが、50歳をすぎてから何か新しいことを学ぶというのはかなり大変なはず。

 一緒に働いたことのあるスタッフを引き抜けば、人物を分かっているのでよさそうです。しかし、ここで注意したいのは、病院で一緒だったスタッフを雇ってもうまく行かなくなる場合が多いということです。

 医者とはいっても勤務医ならば雇われている側なので、コメディカルのスタッフとも、経営者である病院相手に闘う同士という感じが何となくあります。こちらが開業してなじみのスタッフを雇った場合、雇われている者同士だったころの感覚を切り替えられないスタッフが多いようです。

 私の場合、バイト先で知り合った人をまず常勤で雇いました。そこの勤務条件がひどかったので、喜んで来てくれました。

 「クリニックだと、看護師を雇うんでしょ?」とよく聞かれます。だけど、私は看護師を雇うつもりは全くありませんでした。給与が高めになってしまうことと、仕事を頼んでも「これは看護師の仕事ではない」と言う人が多いからです。そうなると、ほかのスタッフとぎくしゃくしてしまうんですよねえ。小さな眼科診療所では、受付、会計、検査、診察介助と、オールマイティーにこなせるスタッフが必要なんです。

開業後の現在から「この時」を振り返って

定年退職後の方をハローワークを通して雇うと補助金が出るというのでお話をうかがったことがあるのですが、パソコンをまったく使ったことがなく、それはかなりの無理がありそうでしたのでお断りしました。


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連載の紹介

※本連載は、過去(2008年1月~2009年9月)に「日経メディカル Online」内で掲載したものを、開業後10年を経た著者が一部加筆・修正、当時を思い出しながらの現在の感想を追記したものです。
一部、現在の状況と異なる点が含まれる場合もございますが、掲載当時の読み物としてご一読ください。

著者プロフィール

目黒 瞳(めぐろ ひとみ)氏

●生まれ育った地元で、2008年、眼科を開業。
 なかなか増えない患者数に不安になりつつ、後進のためになる話を記録に残そうと本連載を執筆。