開業奮戦記(目黒 瞳)

「開業のきっかけは?」「開業地域や物件を選ぶポイントは?」「開業資金は?」
「患者は来てくれる?」。理想に向かって診療所開業に踏み切った医師たちが、
日々悩み、悪戦苦闘する様子をリアルにお伝えします。

※本連載は、過去(2008年1月~2009年9月)に「日経メディカル Online」内で掲載したものを、開業後10年を経た著者が一部加筆・修正、当時を思い出しながらの現在の感想を追記したものです。
一部、現在の状況と異なる点が含まれる場合もございますが、掲載当時の読み物としてご一読ください。

第34回 夢、平常心、愛情

2018/09/21 目黒 瞳
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 この連載はちょっと過去にさかのぼって書いているところがあるので、内容は項目別にまとめたりしていますが(融資、内装とか)、実際にはすべてが同時に進行しています。それも各々がきちんと流れるように進むのとはほど遠く、それぞれの打ち合わせ、見積もり、検討、相談が混沌と錯綜します。

 こちらを決めないと、あちらのことが考えられないというようなことが重なり、自分の中で全く整理がつかなくなって、大混乱となった時期もありました。打ち合わせで出かけたと思ったら、メール、電話(自宅固定と携帯)が次々と来て、さらにファクスが…という日々が続きました。

 病院に勤務されていて、辞めた翌日から開業、という先生も見かけます。やっぱり、そういう場合にはコンサルタントがいないと時間的に無理なんでしょうねえ。本当に信頼できて、院長となるドクターの意向をちゃんと理解できるコンサルタントがいるといいのですが…。

 内装業者の中には、「保健所や社会保険庁への届け出を請け負います(30万~50万円)」というところもあれば、「届け出の費用は内装費用の一部ということでサービスします」というところもあります。しかし、設計図を起こす段階で設計士が保健所に相談に行くのは当たり前のこと。そして、届け出は何も難しいことはありません。必要な書類もネットでチェックできます。昨今はネットのおかげで、お役所関係は大変便利になりました。

 開業に際してお金をどこにどう使うかは、ドクターによって異なると思います。重要なのは、自分がどういう医療をしたいかという夢と、それを見つめる安定した心持ち、つまり平常心です。余計なことを言う人は周りに本当に多いので。

 そして、すべてのもの(仕事、患者さん、スタッフ)に対する愛情が大事とも感じるようになりました…。と、悟ったようなことを書いていますが、「もう開業なんてしたくない!」というのが本音。若いうちにできれば、それに越したことはありません。本当に。

開業後の現在から「この時」を振り返って

私のあとに開業した人たちを見ていると、開業支援に入った業者の言うことをすべて信じているような人もいて(もちろん信じてよいときもあります。)、「ああ、私に相談してくれたら…!」と思うときがあります。先輩たちは無償で情報提供してくれるコンサルタントのような存在なのです。


先輩の次に相談すべき開業コンサルタントはこちら
申請は保健所毎に異なります。申請に慣れている内装業者はこちら

連載の紹介

※本連載は、過去(2008年1月~2009年9月)に「日経メディカル Online」内で掲載したものを、開業後10年を経た著者が一部加筆・修正、当時を思い出しながらの現在の感想を追記したものです。
一部、現在の状況と異なる点が含まれる場合もございますが、掲載当時の読み物としてご一読ください。

著者プロフィール

目黒 瞳(めぐろ ひとみ)氏

●生まれ育った地元で、2008年、眼科を開業。
 なかなか増えない患者数に不安になりつつ、後進のためになる話を記録に残そうと本連載を執筆。