開業奮戦記(目黒 瞳)

「開業のきっかけは?」「開業地域や物件を選ぶポイントは?」「開業資金は?」
「患者は来てくれる?」。理想に向かって診療所開業に踏み切った医師たちが、
日々悩み、悪戦苦闘する様子をリアルにお伝えします。

※本連載は、過去(2008年1月~2009年9月)に「日経メディカル Online」内で掲載したものを、開業後10年を経た著者が一部加筆・修正、当時を思い出しながらの現在の感想を追記したものです。
一部、現在の状況と異なる点が含まれる場合もございますが、掲載当時の読み物としてご一読ください。

第32回 光 始まらず

2018/09/21 目黒 瞳
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 ひかりを使ったインターネットへの接続をお願いすると、建物にどの方式が入っているかをNTTが住所から確認し、それに合わせて工事予定を組みます。壁もできていないときに工事に来られても困るので、保健所の審査が入るころに工事の予約をしていました。すると、その2日前に電話。

 「えー、そちらの建物にはLAN方式が入っていると届けが出ていたんですが、数日前に上階のお部屋に伺ったところ、何にも入っていないんです」

 はて? 建物の施工会社に聞いてみたところ「VDSL方式で仕上げてありますよ」とのこと。だけど、これが大嘘。とまでは言えないかもしれませんが、ネットの方式を施工会社の人がまったく理解しないまま、工事をせずに、適当に届けを出したみたいなんです。どの方式も工事は未施行でした。

 誰に聞いても、返ってくるのはよく分からない答え。ならば、自分で調べるしかない。

 集合住宅で何らかの回線を使って光のインターネット接続をする方式には、VDSL方式とLAN方式があります。どちらにしても建物の施工会社が大家さんの意向を聞いて工事しておけば問題がないはず。だけど今回は、工事をしないままに「LANが入っています」としてしまったため、予定通りに回線をつなぐにはLAN工事が改めて必要です。

 私はどちらの方式でもよかったのですが、VDSLだと工事は1カ月先になるとNTTから言われました。そうすると、開業までにネットが使えるようになるためには選択枝は自ずとLANに。LAN工事をしてもらうために、あちこち交渉を始めなければならなくなりました。

 別にネットは急がなかったのですが、ひかり電話にしたために、このままでは電話が使えない。電話が通じていないクリニックなんて、あり得ないでしょ~。あー、ひかりじゃない電話にすればよかった…。

開業後の現在から「この時」を振り返って

引き渡し時に床面が低くなっていたこと(以前の記事参照)と、今回のネットの話から建物の施工会社にはすっかり不信感を持つようになりました。地震のときには建物から出たほうがきっと安全だろうとも思うようになっています。
現在は医療機器や各種システムもネットワーク化されておりますので、早めに業者に相談を


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連載の紹介

※本連載は、過去(2008年1月~2009年9月)に「日経メディカル Online」内で掲載したものを、開業後10年を経た著者が一部加筆・修正、当時を思い出しながらの現在の感想を追記したものです。
一部、現在の状況と異なる点が含まれる場合もございますが、掲載当時の読み物としてご一読ください。

著者プロフィール

目黒 瞳(めぐろ ひとみ)氏

●生まれ育った地元で、2008年、眼科を開業。
 なかなか増えない患者数に不安になりつつ、後進のためになる話を記録に残そうと本連載を執筆。